緑餌のやり方

清水 呂益

2012年09月09日(日)
清水 呂益

自然養鶏を実践されている方なら、緑餌の重要性は言わずもがなで判っている事と思いますが、鶏への緑餌の与え方と言うとこれまた結構皆さんそれぞれです。殆どの方がデビーク(お互いが傷つけ合わないように嘴の先をヒヨコの時に焼切ってしまう処理)していない鶏を飼育しているとは思いますが、食べやすいようにカッターで細かくしたり、細かくしたものを発酵エサに混ぜたり、畑や果樹園に放し飼いにすることで雑草を食べてもらったり…私のやり方は簡易型ですが放射能物質計測器で未検出かどうかを確かめた土壌に生えている旬の青草を、写真のように根っこごと抜いてきて鶏舎に放り込みます。これは9年前に鶏を畑で放し飼いにしていた頃の観察とそれからの様々な種類の鶏を飼った経験からやっている方法です。鶏が本当にストレスなく、自由に土の上で青草が十分あるような場所で飼ったらどういう摂食行動をとるのでしょうか?何時間も一緒の目線で観察していると判るのですが、鶏は青草の葉っぱの部分というよりは、根っこの部分の土や腐食して土になりかかっている部分、穂先、葉先の部分、花や実の部分から食べます。葉っぱそのものを好んで食べる行動は殆ど見られません。「いや、ウチの鶏は凄い勢いで葉っぱごと、茎ごと食べますよ」という声が聞こえてきそうですが、それは「単一化された囲いの中の環境で飼育されている鶏」に緑餌を与えているからなのです。緑餌って鶏にとってビタミン、食物繊維の塊みたいなもので、健康維持に必要だから好んで食べるのでしょうが、そういう風に考えると、葉っぱの部分よりは土の微生物が活発化している根っこごと、周りの土ごと、自然のエネルギーが詰まった成長因子やファイトケミカル、栄養価が詰まった部分である穂先、花や実がついている丸のまま、自然環境下では一番の好物を囲いの中の鶏にも与えてやりたいと私は考えました。後には嘴では歯が立たなかったんだろうな、という固くて太い茎の部分だけが乾燥して枯れ木のように残りますが、定期的に集めて鶏舎の外に運び出します。本来食べない箇所はこれでいいんだと思います。緑餌を与える目的が、白っぽい黄身の色を少しでも濃くするためにせっせと与える…こんな風にはなりたくないのです。何が、鶏の健康やストレス解消になるか、安全性の向上につながるか、ということが生産方針の最優先にしたいものです。

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